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入学式を挙行しました

お知らせ

令和6年度入学式を挙行しました。

昨年までは、感染症予防のため、新入生・教職員のみの参列でしたが、今年は4年ぶりに制限がない入学式となりました。

高橋暢雄学長は、式辞で
「新入生ならびにご家族のみなさま、このたびはご入学まことにおめでとうございます。
入学にあたり、新入生のみなさんに伝えたいことがひとつあります。それは、目の前のことに気持ちを込める、ということです。
現代は何ごとも便利で、情報もたくさんある時代です。得をしたいと思うと、いろいろ揺れてしまいがちです。ネットでもテレビでも、もっとよいものをと追ってしまう、そんな情報があふれています。
しかし、それらをそのまま真似したからといって、同じ結果が出るとは限りません。むしろ選択肢が増えることで、何も決めることができなくなることが多いように思います。
かつて幼児教育を希望する人には、兄弟が多いとか、親戚との付き合いがよくあるとか、小さな子どもを世話する機会の多い人が目立ちました。実感があった、と言ってもよいでしょう。情報だけで幼児教育を希望する人の中には、そうした実感が持てず、自分は本当にこのまま進んでよいのだろうかという“揺れ”が起きてしまう人もいるようです。
みなさんには、とにもかくにも目の前のことに一所懸命になってほしい。自分は目の前のことを味わえているか、いつも振り返ってほしい。
ヘレン・ケラーは幼いころ、病気で視力と聴力を失ってしまいました。その後努力を重ね、障害を持つ人たちの教育や福祉に大きな貢献を果たしたことは、みなさんもご存じでしょう。そのヘレンのもとに、森の中を1時間かけて歩いてきたという人が訪ねてきました。ヘレンは、森の中にどんなものがあったのかを尋ねます。しかしその人は、別に何もなかった、と答えます。その時感じたことを、ヘレンはのちに文章にしています。1時間も森の中を歩いて何もなかったなんてことがどうして言えるのか。鳥のさえずりや木の膚ざわりをキャッチできないなんてとても残念だ。明日、目が見えなくなっても、耳が聞こえなくなっても、味がわからなくなってもいいように、目の前のことをしっかり味わってほしい。
私はみなさんに、自分が小さい頃してもらったように、子どもたちの先回りをして気が付いてあげられる先生になってほしいと思います。目の前の本当の情報をつかみ、感じ取り、学ぶことのできる先生になってください。
こうやればうまくいく、というものがあるわけではありません。誰かと比較して上下を競うのではなく、目の前のことをしっかり味わう場所が大学です。
焦らず、一歩一歩、卒業して、資格を取って、よい先生になる準備をしてください。感じ方、動き方を考える、 そんな2年間であってほしいと思います。」と述べられました。

新入生の皆さんが充実した大学生活となるよう応援しています。